腐らないのになぜ?水の賞味期限、3つの本当の理由

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「水って腐るものじゃないのに、どうして賞味期限があるんだろう?」
こんなことを誰もが一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。

その答えは、水そのものではなく、それを入れている「容器」と「法律」にありました。メーカーが「おいしさ」を保証するために設けている、3つの具体的な理由を記事にまとめました。

理由1:【風味の劣化】ペットボトルは「呼吸」しているから

実は、ペットボトルはガラス瓶などとは違い、完璧に外部と遮断されていません。ペットボトルはわずかに気体を通す性質があります。

つまり、この気体を通すということを「ペットボトルの呼吸」とイメージしてみてください。長期間保管していると、この「呼吸」によって、保管場所の匂いが少しずつ中の水に移ってしまう可能性があるのです。

匂いが移りやすいものの例

  • 灯油、ガソリン
  • 防虫剤、殺虫剤
  • 芳香剤、消臭剤、洗剤
  • 化粧品、香水 など

これが、賞味期限が過ぎた水で「なんだか風味が違うな」と感じることがある最大の理由です。

賞味期限を過ぎてしまい気になる方は、濁りや臭いがないか確認してから判断してみてはどうでしょうか。

それでもやっぱり嫌なら、別な用途で使えないか考えてみては?捨てるだけではもったいないですよ。

理由2:【内容量の減少】法律で決められた量を守るため

ペットボトルが「呼吸」するということは、外の空気が入るだけでなく、中の水分もごくわずかに蒸発していきます。

日本の法律(計量法)では、商品に「500ml」「2L」と表示されている場合、その内容量より少ないものを販売してはいけないと厳しく定められています。

そのため、メーカーは「この期限までであれば、蒸発による減少を含めても、表示されている内容量をきちんと満たしています」ということを保証するために、賞味期限を設定しているのです。

理由3:【品質の保証】メーカーからの「おいしさの約束」

これらの理由からわかるように、水の賞味期限とは「安全に飲める期限(消費期限)」ではなく、「おいしく飲める目安(賞味期限)」のことです。これはメーカーからの「品質とおいしさの約束」を意味しているといえるでしょう。

賞味期限 = 未開封の状態で正しく保管した場合に、最高の風味・品質でおいしく飲める期間

つまり、「この期間内なら、私たちが自信を持ってお届けする味と品質を、そのまま楽しめますよ」というメッセージなのです。期限が切れたらすぐ飲めないというわけではありませんが、本来のおいしさは損なわれている可能性があります。

《重要》開封したら、早めに飲み切りましょう!

ここまでの話は、すべて「未開封」が前提です。
一度開封すると空気中の雑菌が混入したり、直接口をつけて飲んだ場合は唾液から菌が入ったりして、急速に品質が劣化します。

開封後は賞味期限に関わらず、必ず冷蔵庫で保管し、2~3日を目安に早めに飲み切るようにしましょう。

まとめ:水の賞味期限とは

ペットボトルの水イメージ画像

ペットボトルに表示されている期限とは「安全に飲める期限(消費期限)」ではなく、「おいしく飲める目安(賞味期限)」のことです。つまり期限が切れたらすぐ飲めないということではありません。

市販のペットボトルの水は、不純物や雑菌の混入を防ぐためにろ過殺菌などの処理をして出荷しているので、未開封であれば水が腐る心配はありません。

水が腐るのは、何らかの原因で外部から不純物が混ざり込み、その結果雑菌が繁殖するのが原因です。

しかし、賞味期限が過ぎた場合は、本来のおいしさは損なわれている可能性はあります。

ペットボトルの容器は通気性があるため、水が少しずつ蒸発していきます。すると表示されている内容量を満たさなくなります。水の賞味期限とは「表示されている容量を満たしている期限」です。

ただし、開封した場合は賞味期限に関わらず、必ず冷蔵庫で保管し、2~3日を目安に早めに飲み切るようにしましょう。

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