メールソフトであるThunderbirdは、別のパソコンにデータを移行する方法としてコピー&ペーストが比較的わかりやすいので、僕は今までこの方法で対処してきました。
今回それとは違う他の方法を試したのですが、うまくいきませんでした。正確に言うと、メールは移行できたのですが、受信できなかったのです。
その方法とはエクスポート&インポートです。
この記事ではその2つの方法を解説していますが、大まかに言うと下記のとおりです。
- ①:Thunderbirdのデータをエクスポートしてインポート
- ②:Thunderbirdのデータがあるフォルダーを丸ごとコピー&ペースト
①がうまくいかなかったのですが、こちらの方が簡単に移行できそうだっただけに残念です。
今回たまたまバージョン「144.0.1」でうまく移行できなかっただけの可能性もあります。一つの事例として見ていただければと思います。
実際に試したことを解説していきます。
- 2025年10月時点で行った時のThunderbirdのバージョンは「144.0.1」です。
- 移行元のパソコン:Windows10 → 移行先のパソコン:Windows11 です。
①:Thunderbirdのデータをインポートで移行する方法
今回試してみてうまくいかなかった方法がこちらです。
移行元のパソコンからデータをエクスポートする
Thunderbirdの右上にある「メニュー(三本線)」をクリックします。

「ツール」をクリックします。

「設定とデータのエクスポート」をクリックします。

「エクスポート」をクリックしてZIPファイルを保存します。

保存したZIPファイルデータをUSBメモリにコピーします。
注意点:上の画像にある通りプロファイルフォルダーのサイズが2GBより大きい場合は①の方法を行ってください。2GBより大きいサイズはサポートしていないそうです。
参照元:「公式サイト:Thunderbird のプロファイルをエクスポートする」より(新規タブで開きます)
移行先のパソコンでデータをインポートする
インストールしていない場合は「Thunderbirdのインストール」を参照してください。「アカウントのセットアップ」を行わずに閉じた状態で次に進みます。
保存したZIPファイルを移行したいパソコンにコピーしておく(直接USBメモリから読み込む場合は不要だと思いますが、僕は念のためにデスクトップなど分かりやすい場所にコピーしています)。
Thunderbirdの右上にある「メニュー(三本線)」をクリック。

「ツール」をクリックします。

「設定とデータのインポート」をクリックします。

インポートツールから「別にインストールしたThunderbirdからインポートする」を選択して「次へ」をクリックします。

Thunderbirdプロファイルからのインポートで「ZIPファイルを選択する」を選択して「次へ」をクリックします。

チェックマークをついているのを確認したら「次へ」をクリックします。

「インポート開始」をクリックします。

「完了」をクリックします。

再起動したら確認してみましょう。
僕の場合は「ツールバーのカスタマイズ」がリセットされていました。
と、ここまではメールのデータも確認でき、無事に移行できたと思いました。
しかし、受信ができなかったのです!
うまく移行できていない!?
Thunderbirdを起動して確認して見たところ、一見正常に移行できたと思いましたが、受信ができないのです。
調べて気づいたのはログイン(パスワード)情報が移行されていなかったのは確認できました。
このデータがないのでサーバーにアクセスできなかったのだと思います。
それぞれのパソコンにインストールされているThunderbirdのバージョンを調べてみると違っていました。
- 移行元のパソコン:140.4.0esr
- 移行先のパソコン:144.0.1
普通に公式サイトでダウンロードしたのになんで違うのか?
「esr」などインストールした覚えはないんだが?
…頭が混乱状態です!
調べているうちにわかったのが、ThunderbirdはESR版とRelease版があり、「過去に何らかの理由でESR版に切り替わった…」可能性があるらしい(…本当に?ミスも否定しきれないが…)。
Google先生が言ってました。
それはさておき、ESR版とRelease版の違いは以下のようなものだそうです。
- ESR版:安定性重視。主に企業向け。
- Release版:通常版であり最新機能の提供。個人ユーザー向け。
う~む、じゃあ安定しているならESR版でいいのでは?と思うのですが、ThunderbirdはRelease版を勧めています。
通常は公式サイトからのダウンロードはRelease版になっているので、そのため2台のパソコンではバージョンが食い違ってしまいました。
最初はこの違いでうまく移行できなかったのだろうと思い、移行元のパソコンをRelease版に上書きインストールしてバージョンを合わせました。
しかし、この状態であっても同じ症状でした。残念。
結局今まで通りのコピー&ペーストで移行しました。
やはりこちらの方が無難なようです。ツールバーのカスタマイズまでも再現されて、移行元の状態と全く同じでした。
なので今回の結果で言えば、コピーする方法が、お勧めと言えます。
難点を言えば「Thunderbirdフォルダー」にある「Profiles」フォルダーの中身が増えてしまうことでしょうかw。
移行先のパソコンはプロファイル情報も消して、完全なアンインストール後にインストールし直しています。
②:Thunderbirdのフォルダーをコピペで移行する方法
うまくデータ移行ができたのは、昔も今もこの方法でした。
移行元のパソコンからデータをコピー
Thunderbirdの右上にある「メニュー(三本線)」をクリックします。

「ヘルプ」をクリックします。

「トラブルシューティング情報」をクリックします。

プロファイルフォルダーにある「フォルダーを開く」をクリックします。

フォルダーが開いたらThunderbirdを終了しておきます。
開いたフォルダーの3つ上の階層に移動します(「↑」を3回クリック)。

「Thunderbird」フォルダーが表示されるので、USBメモリなどにコピーしておきます。
移行先のパソコンへデータをペースト
インストールしていない場合は「Thunderbirdのインストール」を参照してください。「アカウントのセットアップ」を行わずに閉じた状態で次に進みます。
コピーした方法と同じようにプロファイルフォルダーを探します。
(「ヘルプ」-「トラブルシューティング情報」からフォルダーを開きます。)
フォルダーが開いたらThunderbirdを終了しておきます。
開いたフォルダーの3つ上の階層に移動します(「↑」を3回クリック)。

「Thunderbird」フォルダーが表示されます。
この「Thunderbird」のフォルダーを移動元からコピーした「Thunderbird」のフォルダーを上書き保存して置き換えます。
Thunderbirdを起動して、無事にデータの移行ができたか確認しましょう。
Thunderbirdのインストール
データの移行をしたいパソコンにThunderbirdがインストールしていない場合は、下記を参考にしてください。
Thunderbird 公式サイト(新規タブで開きます)からダウンロードします。

ダウンロードしたファイルを起動します。
「次へ」をクリックします。

「次へ」をクリックします。

「インストール」をクリックします。

このまま「完了」をクリックするとThunderbirdが起動します。

起動したら「アカウントのセットアップ」を閉じます。

この状態で①の「移行先のパソコンでデータをインポートする」か②の「移行先のパソコンへデータをペースト」へ進んでください。

まとめ
今回は①のエクスポート&インポートの方法で移行を試してみたのですが、うまくいきませんでした。
メールは移行できたのだけれど、ログイン情報が移行できずにメールの受信ができなかったです。
うまくいけばフォルダーを探す必要がない分、お手軽だっただけに残念でした。
もっともバージョン144.0.1だけの症状である可能性もあります。
②のコピーする方が無難だと思いますが「Thunderbirdフォルダー」にある「Profiles」フォルダーの中身が増えてしまうのが、ちょっとアレですが…。
なにはともあれ無事に移行できました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考になれば幸いです。

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